建築視察 ベルギー アントワープ

ロッテルダム駅からアントワープまで約1時間。快適な電車に揺られ、切符はNSアプリで事前購入したもので入った。車窓からはオランダの街並みからベルギーの街並みへと変わっていった。

まずは、アントワープ駅の夜景、これはエレガントなヨーロッパを象徴していましたね。(駅やホテルは最後に記載)

さて、アントワープ到着後、旧市街で夜の食事を済ませ翌朝ベルギーの自転車をレンタルし、街を巡る。ベルギーにはロンドン時代の才能ある同僚がおりまして、彼が簡単に見ておくべき建築リストを事前にグーグルで送ってくれていたので、それを頼りに自転車で巡る。

Parkbrug Spoor noord  NEY and Partners
街を自転車で走っているとアートな歩道橋?がありました。夏は木漏れ日も感じられるだろうし、ブリッジの構造が柱がないのもすごいなぁと感じました。

次に北上して港へ、


大胆な新旧のリノベーションの方法論だと思います。
レンガ造りの税関はクラシックな佇まいで、上部に別の生き物のデザインが載っています。新旧の対話、残すもの、新しいものを明示したわけですが、それぞれお互いは良いが、この二つがマッチしているのか?というとそれは私には判らなかった。ただ、上部展望台は外部から見ると宝石のように綺麗できらきらラメが入っているかの如く美しい輝きを感じます。それは見ごたえに匹敵するものだと思います。(天気の日にみたかったですね。私がこのZahaの展望台を訪れた時が11月1日だったため、休館日で中には入れませんでした。(残念)またこの日は天候が曇りで建築をとっても写真映えがしない感じでした。

次に、ここからほど近いところにノイトリングリーダイクという建築家の博物館がある。
  

こちらも休館で、残念でした。博物館のプランがスパイラルな動線になっていて、具現化しているところは素晴らしいなと思いました。
ただ、外壁に手が付いているのです。この装飾は好きではなかった。いろんな哲学的意味が隠喩されていることを想像するが、不気味に見えてしまった、ない方が良い。

次に一気に南に自転車を走らせる。
以前から興味があったリチャードロジャーズの裁判所があるからだ。
この裁判所は2007頃にできて、私が渡欧しているときにできていました。
とのときに、有機的なデザインの多様性を教えてくれたのがこの建築です。
私にとってはアントワープでは一番良かった建築です。天候が悪い中、このなんとも言えない、不思議な雰囲気と鳥の鶏冠や魚の尾鰭かのような建物に宿る生命体のような雰囲気を感じたのです。そのデザインが裁判所というのがまた良いなぁと思いました。
    

次に、Xaveer De Geyter Architectsによる州庁舎。

この日の建築視察のメインはここまでにしました。

駅についてまずは感嘆!(ロッテルダム駅のモダンな雰囲気とは180ど真逆な雰囲気で異国情緒を感じられました)これはどちらが良いという訳ではなく、両方良いのですが、アントワープ駅はとにかく素敵だ。
 

駅から少し徒歩5分弱のCITYBOXというビジネスホテルに泊まる。(ここがコスパ、清潔さ、トータルで大変良かった)途中歩いた旧市街に入る前の景色。

建築視察 オランダ Amsterdam 1

視察研修1日目はAmsterdam Zuidへ、

大学講師の仕事を切り上げて直接空港に向かい、22時の経由便を経てAmsterdam Schipholに朝の9時に到着。
14年振りで懐かしい感じと昔を思い出しました。NLのsprinterに乗ってAmsterdam Raiへ行き、荷物を預ける予定しました。
昔はチケットを販売機で買っていましたが、いまはアプリかクレジットカードで去年来訪したロンドンと同じ方式なのでとても楽に移動ができました。
初日はアムステルダム南を探索。(観光名所のセントラルの運河などは以前さんざん見たので省略しました、今回は設計者の視点でビルを見に来たという訳ですね。)

RAIに到着して、OAM設計のNhowホテルへ、
このホテルはNHホテルの上級バージョンで、14年前はNHホテルと言ったら日本でいういわゆるInnのようなホテルでしたが、時代が変わってのですね。(笑)
NhowホテルAmster Raiに到着して、最初にオランダらしい大胆に箱を積み立てた彫刻的造形がやりたかったのか、インパクトは在りました。

内部に入ると、高層ビルとしてEVの計画などが素晴らしくとにかく待たないで上階に行けるところなど、緻密に大規模設計をしている感じがしました。
ファストチェックインが出来て、すぐに部屋にバッグを置き、RAIから歩いてAmsterdam Zuidへ、

歩く途中も沢山のデザインクオリティーが高い建物を横目で見ながら「Valley」というMVRDVの秀作を見に行きました。

この建物を外部から谷(VALLEY)を連想させますね。岩の谷とか、グランドキャニオンにある谷とか、カッパドキアなのか、とにかく建物が人に与えるダイナミズムが大きく感じられます。谷を上がると水が張った池があります。熱環境を考えての水たまりの創作なのだと考えました。
また、これから見学に行く人はぜひ外部見終わったら、内部を訪れてほしいです。内部は共用部低層部にのみ入れるのですが、受付の人に尋ねたところ、写真可で自由に見ることができます。
天井を見上げると、先ほど見た水を張った池が上部に。つまり、トップライトに水が張られたといいかえられるのでしょうか、その内部空間にも谷(VALLEY)が連続していたのです。「これはVALLEYの表現を建築に置き換えることをやり切っているな~」と感嘆しました。日本でここまでやれた建築ってあるかなぁ?

 

それと、アムステルダム自由大学の前を通ったときに、丹下健三さん?と思った建築に出くわしました。
こちらの建物(下)ですが、丹下さんのプロポーションと似ていて、丹下さんの名作の一つ香川庁舎を思い出しました。丹下さんもヘルマンヘルツベルハーと近いフラクタルな設計も多く、オランダを視察していることもあったのかなぁ、と考えてしまいました。

最後に最初に紹介したNhowホテルに泊まった部屋も紹介しますと、インテリアが日本人の私にはキツかった。(笑)
朝食は素晴らしく景色は素晴らしいビューでした。

アムステルダム2に続く