学習院ボート部での経験が活きた社会人生活    ~The experience gave us precious things~ Part2

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前回から引き続き、学習院ボート部大学生、社会人OBの方の貴重なお話を伺いました。

まず、ボート漕ぎの一日は朝4:30の練習から始まります。そして、7時に朝の食事。それから大学に通う毎日です。

ボートスポーツの魅力について伺うと、「数名で同じ艇を漕ぐ一体感・タイムを伸ばしたときの喜び・競技で一番になったときの爽快感!」ということでした。

_P024268-2Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

試合で負けたときなどは、どのように自分を前向きにしていますか?という質問に対して、ある方は「とにかくその日は泣いて、次に向けてトレーニングをする!」という潔いメンタルチェンジをしていましたし、「とにかく分析して結論を出し、安心する・落ち着く」という方もいます(笑)。

また「試合に向けて追い込んで頑張ったが、負けてしまって口惜しさからそのまま辞めてしまったことがあったんです。でも、2週間離れてみて心がぽっかり空いてしまい、ボートを漕ぎに戻ってきてしまったことがあった」という話をしてくれた方もいました。

勝敗の為に日々、がんばってストイックに追い込んで生活をしているのですね。

_P024268-3Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

またボート競技を通じて勝敗以外に得られる成長はどういうことがありますか?

という質問をしたところ、印象的だった意見が「自分はボート選手としては体の大きさや体力的に優れているほうではないと解っている上で、自分の生きる道として、皆が得意としないことを積極的に担おうと考え、そこに自分の居場所を見出すことをボート部で培いました。」(例えば、右サイドを得意とする選手が多いのであれば左サイド側の技術を磨く、パワーで勝てなければリズム感で勝負する)

それは社会に出たときも同じで、「人がやっていない部分や未開拓な部分に積極的に自分はやりがいを見出し頑張るという働き方に繋がり、そこで結果を出すことができた」とのお話もありました。また、「ボート部でリーダーをやっていた経験から、社会人として組織のリーダーになったときも一人一人のチームメイトの持ち味をチームワークとして最大限に発揮できるよう、適材適所を常に考えている」という話をお聞きし、説得力を感じます。

社会ではそういう能力も必要だということはどんな仕事でも共通だと思うので、そういう考え方が柔軟に学生時代に経験していると、社会での立ち回り方も変わってくるのだろうと思いました。

_P024268-4Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

ある方は、「小さいコミュニティーでの生活で皆の顔色や気配に気遣いながら生活を送ってきたため、社会人でも取引先の方の表情で気持ちが察することができるようになり、その様子に応じて対応できるのは学生時代からのボート部で培ったもの」だそう、気持ち察し方も身につくのですね。

そして「規則正しい生活」も身に付けられ、朝4時起きという朝型生活は社会人になってから威力を発揮し、仕事に行く前に仕事の準備や計画をするのに役立ち、現在でも早めに会社に行って戦略を練っているそう。

_P024268-5Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

学習院ボート部が良く行く戸田市のお店はどこですか?という質問には戸田公園駅前の「ぷらむ」さんだそうです。パフェを食べながら会議をやるそうです(笑)。

最後の質問で、社会人になってから「戸田市」という街に来ると思いだすことはどんなことですか?という質問に、

学習院ボート部OBの方は、「戸田橋付近を通ると、あの頃の苦しい生活を思い出す半面、10年程度も過ぎると、あの頃の仲間の顔やその時に思った気持などが懐かしく思い出され、良い思い出であると今は思っていると仰っていました。

_P024268-6Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

地域の皆さんも学生時代の生活していた場所に行くと、いろんな思いが蘇りますよね。そういう想いがボート部の方々にとっては戸田ボートコースだったりするのですね。ちなみにOBの方々素晴らしい一流企業の社員さんでした。

地域にお住いの学習院出身者の方も、一度応援に戸田公園に散歩に来てください!(笑)

いろいろ市民にライフスタイルを教えて頂き、有難うございました。これからも学習院ボート部さん、頑張ってください!

 

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Special Thanks : 学習院ボート部 イワイさん、ヤマグチマネージャー、イシダさん、フルセさん、イトウさん、フジワラさん、ワダ監督、カマタ監督

フォトグラファー: コンドーケンタロウ (クライピクスQlipiX)  スポーツフォトグラファー

INTERVIEW&TEXT: クマキヒデオ, ナガツカケイマ (オーガニックデザイン)©

 

 

学習院ボート部1

学習院ボート部 仲間を想う優しい気遣い     ~The warm consideration for all~ Part1

戸田市の環境資源である戸田ボートコース。2月のとある日曜日、学習院ボート部さんのご厚意により「市民がまだ知らないボート部の生活ぶり」をご紹介する取材の承諾頂き、僭越ならお邪魔してきました!

P012842-2 P012842-3Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

前取材同様、艇庫の内部を見せて頂きました。そこには清掃・整頓された内部があり、学習院カラーである配色にこだわったボートやオールなどの説明を伺いながら、艇庫はやっぱり空間がカッコ良いなと思いました。

そして、艇庫内にあったローイングマシン(室内で漕ぐ練習器具)には、「ロドリゲス」「ミチェル」「ジョニー」「サンチェス」…といった謎の名前が書かれていました。つらい練習の中でせめてマシンに愛着が湧くように名前を付けているそう(笑)。(辛さを緩和するメンタル工夫ですね。)

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P012842-5Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

次に上階をご案内頂きました。玄関を入ると挨拶してくれる人それぞれがイイ笑顔なんです。この雰囲気だけで、もう学習院の皆さんのコミュニケーションが一体感を持っている感じを受けました。他人同士の家族みたいなところもありました。(笑)

P012842-7Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

そして2Fのダイニングホールからの学習院ボート部の皆さんがいつも見ている景色を眺めながら、寮生活の相部屋やお風呂の様子を拝見しました(笑)。

ボートコースの景色は視線が通ります。こういう気持ちが良い見通せるビューがベッドタウンで見られること自体、貴重な場所だと眺めていて思いました。

また、寮生活はそれなりに生活感溢れまくっていました(笑)が、共用部はさすがにきっちり整頓されていました。

 

P012842-6Photographer: Kentaro Kondo(QlipiX)

その間にも部屋の学生さん(高校生)に「どうしてボートを始めたのですか?」という質問を聞くと、笑顔で「自分はここの人たちとの暖かい繋がりと、アットホームなところが魅力的なのでボート部に入りました」と話してくれて、そういう動機も大切なのだな、と思いました。組織に入るのに、目的(ボートを漕ぐことや競技すること等)だけを重視せずに、何かしらの定性的な魅力がきっかけで、中に入り気持ちが合う人同士で目的に向かって前進する。そういうことで最初は目的を重視していなくても、その中で徐々に目的が達成できたり、後々自分がそこで成長ができれば、素晴らしい選択だし・生き方でもあるなと思いました。

もちろん、ボートが好きという目的で入っても、内部の人間関係が自分と合わなかったり、辛いものだったりすると、好きなものも好きでなくなってしまうことがあるかもしれませんね。

そういう意味で「学生であれば部活動選び」、「社会人であれば会社選び」においても同じだと思いました。多角的な視点で選んでも、「自分にフィットすること」を見つけられるのだと思います。「ボートで勝つこと」だけを考える目線で決めるも良、「こういう人たちと人生を共に歩みたい」という理由も良。それぞれが一定期間身を置く時のスタンスは、その人が選ぶ考え方こそが人生になると思いましす。

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ボートを担いでいる高校生のボート部は見ていて清々しい。

こういう人が戸田市にいること自体も人的環境資源だと切に思います。

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今日は長くなりましたのでこの辺で、次回に続く。

 

Special Thanks  : 学習院ボート部 イワイさん、ヤマグチマネージャー、イシダさん、フルセさん、イトウさん、フジワラさん、ワダ監督、カマタ監督

Photographer: コンドーケンタロウ (クライピクスQlipiX)  スポーツフォトグラファー

INTERVIEW&TEXT: クマキヒデオ, ナガツカケイマ (オーガニックデザイン) ©

立教大学ボート部に潜入! 漕艇部の世界Ver.1 

戸田市には昔からボートコースがあり、日常でレガッタの人々を見てきたけれど、実際どんな世界なのかは皆さんあまり知らないのではないでしょうか?私もその一人。あまり最近までレガッタの世界は知りませんでした。そもそもレガッタとは、Wikiに拠りますと、「エンジンのない船を使った、複数の人数によるボート競技」と定義づけられております。世界的に有名なレガッタには、イギリスのテムズ川で1839年から毎年行われている漕艇の祭典・ヘンリー・レガッタやオックスフォード大学とケンブリッジ大学の対抗戦ザ・ボート・レースがあるらしいです。

そういえば、私がロンドンで働いていたころ、テムズ川沿いのパブ(ハマースミス周辺)でビールを飲んでいるときに何度か、レガッタを見た記憶がありました。またバースでもやっていましたね。

ここのところ、FBで会社潜入シリーズを続けることができなかったので、再開したいと思います。今回は会社潜入ではなく「立教大学ボート部」潜入です!

さて、 ‘’立教大学ボート部‘’ さんに偶然にも熊木監督の粋な計らいにより見せて頂くことになりまして、内部を拝見してきました。熊木監督有難うございます。(偶然私と同姓です笑)

まず、私は艇庫である1Fの舟の「美しさ」に感嘆しました。ボートの船底から上部までの繊細なカーブを描いたスムースさ、同時に水を切るための鋭利感あるシャープな船首の雰囲気など、水力によるリニアなデザインになっており、機能だけを追求した無駄のないデザインこそが生み出した「美」の形を感じました。それが艇庫と呼ばれる船の格納庫に浮遊するように格納されており、船の塗装のブラー(反射)、エナメル感ある様子などもビジュアル的にカッコイイなぁと思いましたね~。(笑)立教のネイビー色(紺)もセンス良かったですねー。

有名なボートの会社は「エンパッハ」(ドイツ)、「フィリッピ」(イタリア)とのこと。やっぱりヨーロッパが強いとのこと。ボートの一隻の金額はいわば高級外車でした。恥ずかしながら私の車のポンコツチンクより高額でした。(笑)

その横で、学生選手(もはや学生アスリートさん)が一所懸命トレーニングに励んでいます。学生さんにとっては目標は勝つことであり、船の美しさなど関係ないのだと思います。競技としてやっているアスリートである限り、勝つことこそが重要なファクターになるので、一心不乱にやっている様子は迫力すら感じられました。

今日はこれ以上は長くなりますので、立教大学ボート部さんの1Fの様子のみをお伝えします。後日、上階の様子もレポートしたいと思います!

 

過去の会社潜入1~3

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