建築視察 ベルギー ブリュッセル2

ベルギー2日目も、朝からTheoが迎えに来てくれて、建築を見に行った。
それが、Royale Belgeだった。この建物は建築家カルソ・セント・ジョーンズ・アーキテクツ(Adam Caruso and Peter st. Johns)という世界的に有名な建築家が手掛けたリノベーションである。リノベーションなのだがビルディングリサイクルを主眼に置いているようだ。


 
1960年代にベルギー人建築家ルネ スタペルスが建築家ピエール デュフォーと共同で設計された建物をできるだけ踏襲して再生させたプロジェクト。
建物の歴史・経過・更新・持続可能性・リサイクル性・それに加え空間を成立させている。



過去のデザインを強烈に残しながらも、エレガントな丸みを含有しながら空間を繋いでいて、心地が良い。最初は彫刻的構造が終始貫徹している建物化とおもったけれど、内部ではそうではないことが分かった、素晴らしい。

私はこの空間に身を置いたときに、どうしてもルイスカーンに通じるものを感じしてしまった。脳裏にフラッシュバックしたのはNY郊外のイェール大学アートギャラリー(ルイスカーンのデビュー作であり原点)のtetrahedralと呼ばれる三角形で組まれた天井を思い出した。

また柱の上部はスケールこそ多少違うが、ボストンにあるフィリップエクスターアカデミーの図書館の天井を思い出させた。
構造は最初の建築家のルネ スタペルスが建築家ピエール デュフォーに拠るものだと思うが、ルイスカーンと時代も重なるのだろう。

ホテルと、ジムとカフェテリア、コワーキングスペースがありました。次回ブリュッセルにくることがあれば、是非泊まってみたい名建築だと思った。

   

以下は1階の様子、フードコート(カフェテリア)

ちなみにビフォーアフターの写真が見たかった。

 

次に訪れたのが、ノイトリングリーダイクによるGARE MARI TIMEである。ここはかつての貨物駅舎をリノベーションして、市民の集まれ憩える場になるように活用している。素材がCLTにより構成されていて、鉄の駅舎の囲いの中に木質の温もりが対比していてなかなか良い。

フードコートがあり、家族ずれなどが楽しそうに食事しているので、私もここでランチを摂った。オーダーが自分の携帯端末でオーダーするので一苦労だったが、キャッシュレス化を徹底してるのだと思う。ここまでのオーダーシステムはまだ日本では見たことはない。

環境対策がかなり施しているようだ。太陽光、地下熱など、できるだけ環境負荷をかけないことを謡っている。これは先のカルロセントジョーンズも同じだ。

最終日で昼が過ぎて、もう一つだ建築を見て視察は一旦終えようという話になった。

ビール醸造所に行ってみた。軒がカラフルなだけで面白味は少なかった。中を見ることもできなかったので仕方ないので10分程度で後にした。

このあとは、ブリュッセルワッフルとリエージュワッフルを食べ比べたり、グランプラスに行って、お土産買ったりしたいと思い、おすすめのワッフル屋まで車で連れて行ってもらい下ろしてもらった。それについては、ちょっと寄り道のページで紹介したい。

 

建築視察 ベルギー アントワープ

ロッテルダム駅からアントワープまで約1時間。快適な電車に揺られ、切符はNSアプリで事前購入したもので入った。車窓からはオランダの街並みからベルギーの街並みへと変わっていった。

まずは、アントワープ駅の夜景、これはエレガントなヨーロッパを象徴していましたね。(駅やホテルは最後に記載)

さて、アントワープ到着後、旧市街で夜の食事を済ませ翌朝ベルギーの自転車をレンタルし、街を巡る。ベルギーにはロンドン時代の才能ある同僚がおりまして、彼が簡単に見ておくべき建築リストを事前にグーグルで送ってくれていたので、それを頼りに自転車で巡る。

Parkbrug Spoor noord  NEY and Partners
街を自転車で走っているとアートな歩道橋?がありました。夏は木漏れ日も感じられるだろうし、ブリッジの構造が柱がないのもすごいなぁと感じました。

次に北上して港へ、


大胆な新旧のリノベーションの方法論だと思います。
レンガ造りの税関はクラシックな佇まいで、上部に別の生き物のデザインが載っています。新旧の対話、残すもの、新しいものを明示したわけですが、それぞれお互いは良いが、この二つがマッチしているのか?というとそれは私には判らなかった。ただ、上部展望台は外部から見ると宝石のように綺麗できらきらラメが入っているかの如く美しい輝きを感じます。それは見ごたえに匹敵するものだと思います。(天気の日にみたかったですね。私がこのZahaの展望台を訪れた時が11月1日だったため、休館日で中には入れませんでした。(残念)またこの日は天候が曇りで建築をとっても写真映えがしない感じでした。

次に、ここからほど近いところにノイトリングリーダイクという建築家の博物館がある。
  

こちらも休館で、残念でした。博物館のプランがスパイラルな動線になっていて、具現化しているところは素晴らしいなと思いました。
ただ、外壁に手が付いているのです。この装飾は好きではなかった。いろんな哲学的意味が隠喩されていることを想像するが、不気味に見えてしまった、ない方が良い。

次に一気に南に自転車を走らせる。
以前から興味があったリチャードロジャーズの裁判所があるからだ。
この裁判所は2007頃にできて、私が渡欧しているときにできていました。
とのときに、有機的なデザインの多様性を教えてくれたのがこの建築です。
私にとってはアントワープでは一番良かった建築です。天候が悪い中、このなんとも言えない、不思議な雰囲気と鳥の鶏冠や魚の尾鰭かのような建物に宿る生命体のような雰囲気を感じたのです。そのデザインが裁判所というのがまた良いなぁと思いました。
    

次に、Xaveer De Geyter Architectsによる州庁舎。

この日の建築視察のメインはここまでにしました。

駅についてまずは感嘆!(ロッテルダム駅のモダンな雰囲気とは180ど真逆な雰囲気で異国情緒を感じられました)これはどちらが良いという訳ではなく、両方良いのですが、アントワープ駅はとにかく素敵だ。
 

駅から少し徒歩5分弱のCITYBOXというビジネスホテルに泊まる。(ここがコスパ、清潔さ、トータルで大変良かった)途中歩いた旧市街に入る前の景色。

8月の建築視察 群馬県へ、

8月は夏休みが過ぎてインターンシップの学生さんがやってきたので、最終日周辺に建築研修(視察)を行い、インターンの方には建物のつながり(シークエンス)や空間体験を、スタッフには実務の実際を視察します。シンプルとはどういうことなのか?現場で体感してわかる事や、自分達以外の建築家の見せ方なども含め、現場監理の今、まさに勉強になります。そして、建物の楽しさから、経年劣化の様子など、自分達を顧みる機会にもなります、勉強になりました。

今回は、10時に広尾出発で

・富弘美術館 ヨコミゾマコトさん

・県立ぐんま昆虫の森 安藤忠雄さん

・太田の長屋 シーラカンスさん

・太田図書館美術館 平田晃久さん

を見てきました。

 

建築研修の旅 OrganicDesign 2 豊島

翌日は朝から高速フェリーで豊島に移動し、再び自転車に乗り巡り始めました。天候が良く、風景が綺麗で心に残ります。豊島美術館は本当に素晴らしいと感じました。西沢立衛さんの空間には圧倒され、自らが浮かんでいるような体験、建物も不思議な立ち方、安藤さんとは比較はできないですが、前の体験を完全にかき消しリセットさせる力がありました。シームレスな空間と波紋が本当に素敵です。自分もFUTURE SYSTEMSにいたときは、ロードクリケットセンターなどスタッフとしていきましたが、もう、こちらには脱帽でしたね。素晴らしいの一言でした。

        

建築研修の旅 OrganicDesign 1 直島

OrganicDesignでは、2年という実務で内勤や現場が続き、スタッフと共に皆で建築の奥深さや楽しさを学びに、直島・豊島への建築研修を行いました。

1日目、成田空港-高松より直島に入り、直島を自転車で回遊しながら、美術館を見学。

私自身は直島には数回目です。新しい美術館もできていました。なんと言ってもスタッフにとって良い経験ができればと思い、場所を選定しました。安藤建築は力強く、優美であり、この島の自然との対比が自然を意識させてくれました。

もっとたくさん見ましたが、載せきれません。海辺のカボチャがなくなっていました。(台風で流されてしまったよう)

次回は、豊島へ移動。