今年の総括。そして今後へ、

今年も気が付くと年末になってしまいました。

皆様の支えに尽きるのですが、今年はSPACE DESIGN AWARDでgrand prixを受賞しました。

選出してくださった審査員の飯島委員長、平田先生、東先生、そして主催者PUBLICの大嶋代表の方が、弊社の小さい作品ながら鉄筋の壁に込めた想いを拾い上げて下さり、懐の深さを感じております、ただただ感謝しかありません。

ReBarの空間はオフィス用途ということもあり、抽象的な空間の仕切り方として、光と風の入れ方は勿論のこと、殊更、組織心理的に発展的な「場」になることなどを考慮し、空間から知的躍動感があふれ出す、「促される仕切り」を追い求めました。モチベーションを伝える鉄筋の壁が、ひいてはグループ全体の一体感を育み、知的生産性を上げることができるきっかけ的な空間なればと思い、設計しました。

私以外の受賞した方が皆さま権威ある方々ばかりで恐縮する中で、今後もこの受賞を頂けたことに感謝しながら前進していきたいと思います。ありがとうございました。

建築学部後期授業の様子 国際学生寮の課題 

今年は対面授業も本格的に戻りました。学生たちもきっと充実していると思います。

課題の最終講評で,上手く出来た方,最終エスキースの時まで本当に頑張っていたけれど最後にうまく出来なかった方,いろんな方が居りました。

私が担当した学生さんは本当に素直で伸び代すごいあると思います。成績が思うように付かなくても,才能が開花する時期は人それぞれです。気持ちを切り替え,前向きにいくことがその人の成長に繋がると思います。どんな人でもうまくいく時、いかない時があるものです,そんな時に切り替えられるか?というところに尽きます。続けていれば,そのうちチャンスが来ると思っていましょう。

今後に期待できる方ばかりした。

きゃりーぱみゅぱみゅさんのMVの空間として ReBarスペースにて

きゃりーぱみゅぱみゅさんのMVがReBar空間で撮影されました!ワールドツアーは世界情勢を勘案して中止されたそうですが、きゃりーさんの世界観を伝えていますね~。私が英国で働いていた時にフランス人の同僚が、Carrypanyupanyu—とsounds so lovely!って話しかけてきてくれました。恥ずかしながら、2008年だったと思いますが、その時私はきゃりーさんを知りませんでした。その後、知ったわけです。

その事務所(FutureSystems)で培った空間クリエイティブで日本に戻ってきた私にはその時の経験が影響を受けています。

ReBarができてからこの空間の活用の化学変化といいますか、様々な人たちがここを介していろんな方向のアウトプットをされている事にただただ感動です。

座学講義や、分科会、舞台、MusicVideoでも使って下さり、私も想像を超えた使い方をして下さって大変有難く嬉しく感じます。

有難うございます。

縁側がついてきました。

縁箱ビルですが、住居エリアと商業エリア、住居エリアと公園を繋ぐ途中にある建物で、縁側に立ち寄る、一休みするかのように立ち寄ってもらいたい、テナントビルなんです。平日は地域の比較的高齢者の行き来が多く、週末は子連れファミリーが地域移動する箇所に立地しているのです。

そこに、立体縁側を持った建物を計画してみました。

8月の建築視察 群馬県へ、

8月は夏休みが過ぎてインターンシップの学生さんがやってきたので、最終日周辺に建築研修(視察)を行い、インターンの方には建物のつながり(シークエンス)や空間体験を、スタッフには実務の実際を視察します。シンプルとはどういうことなのか?現場で体感してわかる事や、自分達以外の建築家の見せ方なども含め、現場監理の今、まさに勉強になります。そして、建物の楽しさから、経年劣化の様子など、自分達を顧みる機会にもなります、勉強になりました。

今回は、10時に広尾出発で

・富弘美術館 ヨコミゾマコトさん

・県立ぐんま昆虫の森 安藤忠雄さん

・太田の長屋 シーラカンスさん

・太田図書館美術館 平田晃久さん

を見てきました。

 

夜景のクルーズ 

先日は、横浜に用事があり赤レンガ倉庫に最後に寄って、子供と夜景クルーズに乗りました。海側から倉庫群、工場群が見られ、夏の最後の思い出に乗りました。子供は大喜びしておりちょっとした非日常的なひとときを過ごしました。涼しくなっており、甲板では寒い感じで季節の変わり目ですね。

住まい方のすすめ リノベーションで解決できること 4 ~キッチンを製作することで理想を実現~

今回のリノベーションでは、「家事と子供の関係」「キッチンの抜本的な配置換え」ということもテーマの一つでありました。

限られたスペースで対面式にするには、既存の柱を移動して、抜本的なキッチンの配置換えし、キッチンを製作することで対面式にしてキッチンとリビングを一体にしています。

また、配置換えによりキッチンの長手方向が十分に取れなくなるため、3連にキッチンにしてガスオーブンなどのスペックを向上させて、より高度な料理ができるスペックにしました。

これは製作キッチンだったからこその実現でした。

そして住まい方としては、両親が家事をしているときに子供の気配を感じたい、子供も安心して親を近くで感じたい、ということもこの年代の家族には必要でした。

親にとっても子供が勉強しているか?どんなテレビをみているのか?いろいろ心配になりますよね。また、食事の後片付けの手伝いも自然と伝えられます。

子供にとっても、両親がちかくにいることで何かを聞くことができたり、家事の手伝いに興味を持てたりと、いろんな相乗効果があります。

今回は小学生中学年のお子様のため、まだリビングで勉強したり、親のサポートも必要な時期です。またテレビでは様々な誘惑や子供に見せたくない番組もあるでしょう。

そのへんも一体空間であれば、注意ができます。

この間取りを実現するためには、システムキッチンではなく、製作キッチンがベターでした。

製作キッチンでは、野菜調理スペース、肉調理スペースなど、打ち合わせを重ね細かく設計し、重い下段の開き方はプッシュオープンーソフトクローズを採用し、少し膝を当てれば力を入れることなく開く形式になっています。一つ一つの引き出しや扉の開け方も細かく検討しました。内部のフライパンの格納方式、それぞれ用途の刃物の収納、引き出しのすべての中身の収納予測を立てたり、ミキサー・プロセッサーの電源の確保、ゴミ箱の置き方まで、打ち合わせし使い方を示し合わせてきました。

床暖も配置してあるので、冬でも暖かく調理ができるキッチンになりました。

縁側バルコニーの手すり

今回は、この建物のバルコニー縁側につく手すりです。バルコニーのササラ搬入されてきました、近くで見ると大きいですね。手すりのピッチや厚みなど今回はこんな感じにしています。設置されるとどのように見えるのか、楽しみですね。

住まい方のすすめ リノベーションで解決できること 3 ~柱移動間取り、そして替え高断熱が与えてくれること~

今回のリノベーションでは、「柱を移動し、間取りを有効に」「断熱材の入れ替え高断熱に」ということもテーマの一つでありました。

元々部屋が4つに別れておりました。構造の先生のコンサルとアドバイスを経て、柱を移動し、ブレースを新たなものにし、間取りを大きく一つにできました。

90年代のLDK至上主義の間取りは、問題点が多かったです。とにかく部屋を小分けにしてLDK+〇〇という不動産的思考により家づくりが捉えられていた部分もありました。

それにより、家事をしている家族が孤立したり、別の部屋にいると気配が感じられないなど、少し窮屈な感じが見て取れました。

今回は、空間が一続きになり、家事をしながら子供と話せたり、子供が家事に興味持ったり、積極的に家族がキッチンに入れる間取りです。休みの日に家族が一つの空間に居られる幸せがあると思います。

  

次に、解体時に古い断熱材がほころんでしまっているので、再度、「高性能断熱材24K」を設えました。もともとが10Kのグラスウールが入っていたので、2.4倍以上の効果があります。

昨今の猛暑、それによる熱中症などが起こるような日本ですが、断熱材はやり過ぎという事が無いくらい様々な効果があります。今回は特に3方向が外部、上階も無いため、熱が容赦なく迫ってきます。

それを構成の断熱材により大幅にシャットダウンできますし、冬の冷えも同様です。床暖房なので、冬は一度温めた室温をキープもできます。また、気密性があがることで道路からの騒音も軽減できます。

結露に対してさらに向上していますし、室内の会話も外部に漏らしません。(今回はそういうガラリも用いました)

 

 

 

 

縁がわ+箱 ビル 現場の様子8月初旬

縁がわ+箱 ビル 通称 縁箱ビル が少しづつ仕上げが始まりました。

どんな現場でもやっぱり制作のワクワク感があるものです。今回は外壁に初めて使うセメントサイディングのSOLID Oを使いました。重厚さと白化現象を持ち味と考えた渋い外壁材です。ヘビービューティーな外壁が最終的にどう見えるんだろう?と楽しみになります。今後、バルコニーもまた一癖あるバルコニーなのでそれも上手くできるのか?不安と楽しみな感じです。この仕事の一つの醍醐味なんだと思います。

住まい方のすすめ リノベーションで解決できること 2 ~子供と勉強そしてリモートワーク~

今回のリノベーションでは、「子供と勉強」「それぞれのリモート授業、リモート打合せ」ということもテーマの一つでありました。

そもそも昭和の時代からですが、幼少期~小学生低学年くらいまでは、最初は食卓で子供が宿題を広げ、親が横で見てあげるのが一般的で普通でした。

小学生高学年になりますと、食卓から自分の学習机があれば、そちらに移動したり、アイパッドで授業や塾ですらズーム授業がある時代です。

そんなときに、親にとっても目の行き届くリビングキッチンに面してデスクがあると親も安心できますし、子供も聞くことができたり寂しくありません。気が散ってしまうようなときは声掛けもできます。

またこれだけネット社会で生活と密接してきている中、親にとってもズーム会議やメールチェックなどの情報を同じようなデスクでできますと助かりますし、端末の充電等も必要になります。

今回は、そういったことも踏まえ、過去にあった出窓に着目してデスクにすることで解決を試みました。

もともと出窓が大きかったので、4人掛けできるような感じでリビングダイニングに面してワークデスク兼、勉強デスクを設えました。

くぼみアパートメント 上棟しました。

くぼみアパートメントのプレカット搬入が終了し、上棟しました。

構造の村田様をはじめ、施工の小牧様、プレカットの篠原商店様たちその他の関係者も含め、皆様の能力とお陰でこういった複雑なものが立ち上がりました。このRの中庭のプレカットは相当難解で複雑だったと思います。構造設計者、工事関係者の方、本当にありがとうございます。

 

 

住まい方のすすめ リノベーションで解決できること ~掃除のしやすい暮らし方~

今回のリノベーションでは、「掃除のしやすい暮らし方」も一つのテーマでした。

皆さんも既にお持ちな方も増えていると思いますが、最近はロボット掃除機も優秀で、家事の軽減に一役買ってくれています。

ただ掃除機をかける時に、意外と鞄が床にあったり物が床に置かれていて、掃除機をかけるにも障害になり、床に置いてある鞄や物をとりあえずソファにおいたりした経験ありませんか?

掃除機をかける前に片付けが必要になる、「掃除の前の掃除」が必要になってしまいます。

今回は、そういったことが無いように、鞄の収納を玄関から帰宅しリビングに入ったところに設けてあります。床に鞄などを置かない配慮です。

カバンなどは外で床に置いしまう場合もあるので、それをソファの上や机の上に置くのも清潔が保てない一面もあります。またいろんなところに置いてしまうが為に、どこに置いてしまったか?忘れてしまうなど、生活の中であることだと思います。

この収納はそういう意味でも動線の途中にある生活収納であり、収納する事=記憶する事にも繋がるります。